年間7200件の引越しを支える ── 「人に合わせて仕事を作る」経営者が挑む、業界の常識への問い

運輸・物流業

関東

2026.08.18

年間7200件の引越しを支える ── 「人に合わせて仕事を作る」経営者が挑む、業界の常識への問い

株式会社A.S.Nひっこしサポート

川村 一徹 社長

大手引越業者を経て独立し、年間約7200件(2024年度)の引越しを手がけるまでに事業を育て上げた川村一徹氏。引越しを軸に、遺品整理、不用品回収、産業廃棄物処理、自社ブランド運営まで事業を広げ、グループ経営体制へと発展させてきた。その原動力は「できるまで諦めなければできる」というシンプルな信念だ。人材と向き合い、「人に合わせて仕事を作る」という独自の経営哲学を語る。

┃ 原体験と起業まで ── 「稼げる」と信じて踏み出した道

── まずは、創業のきっかけを教えてください。

社長 

正直に言えば、「稼げると思ったから」です。前職は大手の引越業者で、この仕事のことは体で分かっていました。だったら自分でやろう、と。

出身は東京都府中市です。引越しの現場を知り尽くしたうえで、2017年に自分でサービスを立ち上げ、2019年に株式会社A.S.Nひっこしサポートを設立しました。

┃ 創業期の苦労 ── 「お客様がいない」ところから

── 創業してすぐの時期は、どんな日々でしたか

社長

とにかく、お客様がいなくて大変でした。技術も経験もある、でも仕事がない。そこからのスタートです。

それでもやり続けました。「できるまで諦めなければできる」。これは今も自分を支えている言葉です。

┃ 事業の変遷 ── 引越しから、暮らしのすべてへ

── 創業から現在まで、事業はどう広がってきましたか。

社長

引越しを起点に、少しずつ事業を広げてきました。

設立と同じ年に遺品整理やイベント向けの運搬サービスを始め、その後は梱包サービス、不用品回収と、暮らしにまつわる領域へ手を伸ばしていきました。

倉庫の拠点も、東京・福生や埼玉に整備しました。古物商の許可を取って買取・中古品販売を始め、千葉・埼玉・神奈川・東京と、産業廃棄物の収集運搬許可も順に取得してきた。自社ブランド「SEVENSEVENTHS」も立ち上げています。

そして2025年には、グループ経営体制へ移行し、親会社として株式会社東京A.S.Nを設立しました。引越し一本から、ずいぶん遠くまで来たと思います。

┃ 事業内容 ── 暮らしを支える5つの柱

── 現在の事業を整理して教えてください。

社長

大きく5つあります。1つ目は家族・単身向けの引越しサポート。

2つ目は法人向けで、オフィスや店舗、学校、病院、工場などの引越し・運搬。

3つ目が運搬・保管で、スポット運送や倉庫保管。

4つ目が「ライフプラス事業」で、引越しに伴う片付けや清掃、不用品回収、遺品整理、空き家整理、産業廃棄物処理まで、暮らしを快適にするサポート全般です。

そして5つ目が、自社ブランド「SEVENSEVENTHS」の企画・運営です。

おかげさまで、引越しの対応件数は2024年度で年間約7200件になりました。

┃ 強み ── 「人に合わせて、仕事を作る」

── 同業他社と比べたときの、御社の強みはどこにありますか。

社長

一番の強みは、持て余してしまっている人材に、それぞれに合った仕事を開発できることです。

普通は「この仕事に合う人を探す」でしょう。でも私は逆で、人から逆算して仕事を作るのが得意なんです。その人の能力をどう開発するか、どう活かすか。営業利益率を上げるための施策を考えるのも得意分野です。

┃ 顧問としてできること ── ノウハウと人材活用のコンサルティング

── Komon's matchでは顧問として、依頼企業にどんな価値を提供できますか。

社長

弊社のビジネスリソースを使って協業し、これまで培ったノウハウを提供できます。特にお力になれるのは、人材の活用です。

持て余してしまっている人材のコンサルティング、能力開発、人から逆算した仕事づくり。この領域は自分の得意とするところなので、同じ悩みを抱える経営者の役に立てるはずです。実力はあるのに、それを活かしきれていない。そんな人や企業とこそ、つながりたいですね。

┃ 失敗を越えて ── 圧倒的な仕事量で乗り越えた

── これまでで一番の失敗と、それをどう乗り越えたかを教えてください。

社長

身内に、1000万円近い横領をされたことがありました。正直、こたえました。

どう乗り越えたか。答えはシンプルで、圧倒的な仕事量です。とにかく働いて、事業を前に進めることで乗り越えました。立ち止まっていても何も解決しませんから。

┃ 素顔 ── プールと、一杯のビール

── 仕事を離れたときは、どんな時間を過ごしていますか。

社長

休日は、子どもと市民プールで過ごすことが多いです。仕事とは全然違う時間で、いい気分転換になります。

あとは、アサヒスーパードライが好きですね。一日の終わりの一杯は格別です。周りからは「意外とドライ」と言われることもありますが、まあそれはそれで(笑)。

┃ これからのビジョン ── 引越しから、その先へ

── 最後に、今後の事業展開を教えてください。

社長

今展開している引越し事業から、さらに引越し関連の事業へと広げていきたいと考えています。

業界の課題として感じているのは、作業スタッフの高齢化です。この現実にどう向き合うかも含めて、事業をアップデートし続けたい。「できるまで諦めなければできる」。この姿勢で、まだまだ挑戦を続けていきます。

┃ 会社概要

会社名

株式会社A.S.Nひっこしサポート

設立

2019年2月

従業員数

3名

事業

引越し・運搬・遺品整理・不用品回収・産廃処理

所在地

東京都

対応エリア

全国対応可

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